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浄化槽の基礎知識

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浄化槽に関する用語集

〔あ〕

亜硝酸性窒素、硝酸性窒素:
散水濾床、活性化泥法などの好気性処理を受けるアンモニア化合物は生物学的酸化を受けて亜硝酸や亜酸性窒素に変化する。具体的には、アンモニア化合物が酸化を受けて中間生成物として亜硝酸性窒素を生成する。亜硝酸及びその塩類は不安定な物質で、容易に酸化を受けて硝酸及びその塩類に変化する。この反応は、汚水処理の場合、生物化学的な酸化によって進むので、処理水中に亜硝酸や硝酸性窒素が存在していることは水が生物化学的酸化を受けたことを示すことになる。好気性処理によってアンモニア化合物が亜硝酸や硝酸性窒素に変化した後、再び腐敗状態におかれると窒素ガスあるいはアンモニア化合物に還元される。
人が飲用した場合、メトヘモグロビン血症の原因となることから、環境基準及び排水基準の健康項目とされている。
アンモニア性窒素:
水中において、アンモニウムイオン(NH4+)又はその化合物の形態で存在する窒素をアンモニア性窒素という。
屎尿とその処理水は、一般的にアンモニア性窒素の含有量が多いが、これは尿素の分解や蛋白の分解によって生ずる。例えば屎尿は微生物の作用によって次のように分解してアンモニアに変化する。
CO(NH2)2(尿素)+2H2O(水)=(NH4)2+CO3(炭酸アンモニウム)

〔い〕

維持管理:
屎尿浄化槽の機能を正常に維持するため、定期的に槽及び付属機器の機能の状態を保守点検し、必要に応じて補修することをいう。法的な維持管理の基準は浄化槽法令によって定められている。

〔え〕

S.S:
Suspended Solidの略。浮遊物質に同じである。
ATU-BOD:
通常BODは有機炭素の分解による酸素消費とアンモニア性窒素の硝化とによる酸素消費が合わさって測定されるが、アリルチオ尿素を加え硝化菌の活性を抑制して、有機炭素分のみの消費で評価した値をATU-BODという。生物処理システムで硝化率を100%とすると、ATU-BODは通常BODと同じ値を示すこととなる。
塩素イオン(塩化物イオン):
塩素イオンとは水中で電離してイオンとなっている塩素(CI)をいう。例えば食塩(NaCl)は水中で次のように電離する。
NaCl(食塩)→Na+(ナトリウムイオン)+Cl(塩素イオン)
屎尿中には約1%の塩化物が含まれているが、塩素イオン濃度としては通常5,000~6,000㎎/ℓである。
塩素イオンは生物学的処理では比較的影響を受けず処理前後でほぼ同量であることと測定が容易であるため、塩素イオンの相対値から希釈水量(希釈倍率)の推定、地下水の汚れ方の推測あるいは屎尿処理施設投入汚物の濃度推定などに応用できる。なお、塩素消毒を用いる塩素又は次亜塩素酸ナトリウムなどの添加による残留塩素とは別の試験項目である。

〔お〕

オゾン処理:
オゾンガスO3を反応槽に吹き込み、水と接触させることにより、水中の有機汚濁物質を酸化し、分解、殺菌、脱色、脱臭などを行う方法である。オゾンは、酸素を含む乾燥空気中で放電することや、紫外線を照射する方法により得られる。

〔か〕

外 観:
検水全体の色の種類と程度、浮遊物、泡立ちなどの観察の外観を示す。この外観によって汚濁の程度、含有物質の種類を推測できる場合が多い。
外観はその状態に応じて強、弱、微の3段階で表す。
活性炭吸着法:
タンク中に充填した粒状活性炭に排水を通水することにより、排水中の残留有機性物質などを活性炭に吸着させ除去する方法で脱色、脱臭にも用いる。
過負荷:
浄化槽の設計時に設計する際に、設定した水量、水質、負荷などに対して、実際に施工された施設で運転する場合に、設計時の負荷を超えたときの状態をいう。

〔き〕

吸 着:
液相や気相から溶質や気体分子が固体の表面に取り去られる現象をいう。活性炭を用いた色度成分の除去、燐吸着剤を用いた燐除去、土壌を用いた脱臭などに応用されている。
強化ガラス繊維プラスチック(F.R.P):
浄化槽で用いられる強化プラスチックは、不飽和ポリエステル樹脂にガラス繊維を主な補強材として、積層形成したものであり、このようなFRP製浄化槽の利点としては、成型が容易、大量生産向、軽量であるために運搬の容易、施工も容易などが挙げられる。

〔け〕

計画汚水量:
管渠類並びにポンプ場及び処理施設の容量を計画するのに用いる汚水量
嫌気性処理:
処理装置は酸素の存在がないように密閉して、嫌気性微生物を増殖させ、汚水中の汚濁物質の還元分解を行う処理法のことである。単独処理の腐敗槽の屎尿の嫌気性消化槽などは代表的なものである。
嫌気性微生物:
汚濁物質を嫌気条件下において分解し増殖する微生物。好気性微生物に対する語で、酸素の存在しない状態において生育、増殖する微生物のことをいう。
原単位:
1人が1日に排出する負荷量のことをいう。標準の使用状態においては、BOD40g/人・日、T-N10g/人・日、T-P1g/人・日、水量200ℓ/人・日であり、濃度換算するとBOD200㎎/ℓ、T-N50mg/ℓ、T-P5㎎/ℓとなる。

〔こ〕

好気性処理:
酸素が十分ある状態で好気性微生物の存在のもとに、汚水を酸化して浄化する方法のことをいう。散水濾床法、活性汚泥法、接触ばっ気法などは代表的な好気性処理である。
好気性微生物:
酸素の存在のもとで育成・増殖する微生物。
高度処理:
一次処理(スクリーン、沈殿分離)、二次処理(活性汚泥、生物膜)の後処理を三次処理といい、従来の二次処理に高度な工夫を加えたものが一般に高度処理といわれる。しかし、BOD及び窒素、燐、COD、SSなどを高度に処理する、濾過、活性炭吸着、凝集沈殿、脱窒処理なども通常高度処理に含められる。

〔さ〕

散気式ばっ気装置:
送風機及び送気管などの送気装置と組み合わせて、ばっ気室内に散気する装置で、散気板(磁製、合成樹脂製など)、多孔性散気管(孔あけ塩化ビニール管、磁製、合成樹脂など)、散気格子式袋状散気管、サラン巻散気管、ディフューザ、スパージャ、ボックスエアレータなどがある
三次処理装置:
スクリーニング、単純沈殿などの一次処理とさらに活性汚泥法などによって行う二次処理とに対比される装置のことをいう。二次処理水を生物学的、化学的、物理学的方法などにより、さらにSS、BOD、COD、T-N、T-P色度などを除去する装置である。
酸素供給:
ばっ気槽において、活性汚泥生物を常に活発に働かせておくために、絶えず空気を十分に供給する必要がある。なお、DOが1㎎/ℓ以上保たれていると通常ばっ気量は適正と考えられている。

〔し〕

色 度:
水に溶存又はコロイド状で存在する物質による色の程度を、淡黄色から黄褐色の度合いで表す。測定方法は、JIS K 0101-1991に定められている。中水道では、色度40度以下が好ましい値として検討されている。
臭 気:
浄化槽において臭気の発生源は水に起因している。その発生の主な場所はスクリーン室、流量調整槽、汚泥濃縮槽、汚泥貯留槽などである。また、機能が十分に発揮されていないばっ気槽、散水濾床から悪臭が発生することがしばしばある。
臭気の表示方法はガスと水では異なった表し方をする。水については臭気の強度を強・弱・微の3段階で表し、臭気の種類の屎尿臭、下水臭、塩素臭などで記載する。ガスについては必要に応じて、屎尿集の濃度を硫化水素(H2S)、メチルメルカプタン(CH3SH)、アンモニア(NH3)などを測定する。
硝 化(Nitrification):
好気条件下で独立栄養、すなわち自栄養性微生物としてのアンモニア酸化細菌(亜硝酸菌)、亜硝酸酸化細菌(硝酸菌)の作用により、アンモニア性窒素を亜硝酸性窒素、硝酸性窒素に酸化することである。硝化のみが進行し、水中の硝酸性窒素濃度が高くなると、地球温暖化ガスである亜硝酸窒素(N2O)ガスが発生することから、脱窒反応を組み込み水中の硝酸性窒素濃度を下げることは重要である。
硝化・脱窒素:
脱アミノ反応で有機性窒素はアンモニア性窒素となるが、このアンモニア性窒素が好気条件下で、硝化細菌であるアンモニア酸化細菌及び亜硝酸酸化細菌の働きによって亜硝酸性窒素、硝酸性窒素にその形態が変化する反応を硝化反応という。その後、これらが好気条件下で、脱窒細菌の働きによって最終形態として窒素ガスへと変化する反応を脱窒反応という。この反応は、環境中の窒素循環において重要な役割を演じている。
硝化性窒素:
硝化の最終段階でできる無機性の窒素化合物のことをいう。生物処理においてはアンモニア性窒素がすべて硝酸性窒素になるのが窒素化合物の安定化の理想である。
消 毒:
人体に有害な病原性微生物と考えられるものの感染力をなくし、衛生上安全にすることをいう。浄化槽では、比較的安価で、消毒効果が確実で、効果の持続性を有し、水中溶存量の測定が簡単にできる塩素系薬剤による化学的消毒法が主に用いられる。一般的な塩素の注入量は、5~10㎎/ℓである。

〔す〕

水素イオン濃度:
溶液中の水素イオン(H+)の濃度で、1ℓの溶液中に存在する水素イオンのグラムイオン数を意味する。通常1ℓの水素のグラムイオン数の逆数の常用対数をとり、pHの記号で表す。
砂濾過:
三次処理法の一つで、砂を用いた浮遊物除去装置である。集水装置、支持砂利、濾過砂層、逆洗装置などにより構成され、濾材には、砂のほかアンスラサイトなどが用いられる。濾過の方法には重力式砂濾過、圧力式砂濾過がある。濾過速度は一般的に重力式で3~5m/日、最大でも10m/日、圧力式で4~15m/時程度である。

〔せ〕

生物膜:
好気的な条件下で処理槽の中に充填した接触材の表面に形成されるゼラチン状の微生物群のことをいう。汚水がこの表面を接触する間に有機性の浮遊物や溶解物は吸着され、微生物によって酸化分解される。散水濾床法、接触ばっ気法及び回転板接触法はこの生物膜を応用した処理法である。
接触ばっ気法:
生物膜法の一種である。ばっ気槽の中に接触材を充填し、溶存酸素を供給した汚水を接触材と循環接触させその表面に生成した生物膜によって浄化を行う方法である。汚泥返送は不要であり、また汚泥令が長いため、余剰汚泥発生量が少ないのが特徴である。
全窒素:
有機性窒素化合物及び無機性窒素化合物(アンモニア性窒素、硝酸性窒素、硝酸性窒素)に含有される窒素の総量のことである。
全 燐:
種々の燐化合物中に含有される燐の全量をいう。例えば正燐酸(PO43-)、ピロ燐酸(P2O74-)、トリポリ燐酸(P3O105-)など種々の燐化合物の全量をいう。表示はPとして表す。

〔そ〕

送風機(ブロワ):
空気を送り出す機械で、風圧としては1.5㎏/cm2ゲージ以下のものである。

〔た〕

脱 窒:
生物学的脱窒と物理化学的脱窒とに分けることができる。前者は水中の亜硝酸性窒素、硝酸性窒素を嫌気性条件において脱窒菌により還元して窒素ガスにする処理法である。後者はアンモニアストリッピング法、ゼオライト法、ブレークポイント塩素処理法がある。

〔ち〕

地下浸透処理方式:
土壌の浄化作用を応用している処理方法で浄化機能は土壌の性状、浸透性などに支配されるので目詰まりを生ぜしめないことが必要である。
中水道:
上水ほど上質ではないが、生下水よりはるかに浄化され、トイレなどに再利用できる水処理システムをいう。用途はトイレの洗浄水が主で、そのほかに散水、修景(人工的に造ったせせらぎ、池、川など)である。処理方法は生物処理と膜分離との組合わせが主流である。用途により基準が定められており、トイレ用水の例では大腸菌群数10個/mℓ以下、残留塩素2㎎/ℓ以上が基準とされており、その他目標値としてBOD20㎎/ℓ以下、pH5.8~8.6、外観・臭気が不快でないこと、とされている。

〔は〕

ばっ気:
活性汚泥、生物膜等と構成する浄化に貢献する微生物群に必要な酸素を供給するための操作である。ばっ気は酸素供給と同時に汚水と微生物が十分に接触するための撹拌効果も有している。
ばっ気槽:
細菌、菌類、原生動物、微小動物の混合微生物群の存在する汚染浄化のための好気的生物反応槽のことである。ばっ気には増殖速度の異なる各種の微生物が存在し、HRT(水理学的滞留時間)、SRT(汚泥滞留時間)、水温、流入有機物濃度により、高負荷条件、低負荷条件により出現する生物も異なる。高負荷条件ではBOD除去に係わる微生物、低負荷条件ではアンモニアの硝化に係わる生物が出現する。

〔ひ〕

BOD:
Biochemical Oxygen Demand の略で生物化学的酸素要求量のことである。
BODは5日間の生物学的安定に必要な酸素量を㎎/ℓで表したものである。
汚水中の有機物が好気性微生物の生物化学反応によって分解される時に消費される酸素量を㎎/ℓで表したもので、この値が大きい程汚染度がひどいことになる。
BOD負荷:
散水濾床及びばっ気槽に対する負荷で次のものがある。
(1) BOD濾材負荷(㎏/㎥・日)
散水濾床の単位濾材堆積当たり1日に散水される汚水(又は下水)中のBODの
ことである。
(2) BOD容積負荷(㎏/㎥・日)
ばっ気の単位容積当たり、1日に流入する汚水(又は下水)中のVOD負荷量のことで
ある。
(3) BOD-SS負荷((㎏/㎏/MLSS・日)
ばっ気槽内の単位MLSS量当たり、1日に流入する汚水(又は下水)の中のBOD負荷
量のことである。

〔ふ〕

浮遊物質(SS):
浮遊物は水中に懸濁している有機性、無機性の物質で外見上水が濁っているという感じの浮遊物に由来しており、汚水の汚染状態を示す重要な項目である。浮遊物質は有機性のものと無機性のものとに大まかに分類することができる。一般的に無機性のものは再腐敗を起こすことが少ないので、BOD源としての問題は比較的に少ない。しかし。屎尿処理に含まれる浮遊物は主として有機性のものであり、放流先への影響も大きいので処理工程の中でできるだけ除去する必要がある。

〔へ〕

pH:
水素イオン濃度と同じことである。

〔ま〕

膜分離活性汚泥法:
精密濾過膜(MF)や限外濾過膜(UF)をばっ気槽に浸漬して、吸引ポンプや重力によって混合液を濾過し、固形物を濾別して清澄なろ液を処理水として得る活性汚泥法でMBRとも呼ばれる。硝化液循環や凝集剤添加との組み合わせで、BOD、T-N、T-Pの高度な同時処理が可能となっているが、膜の目詰まりと洗浄を考慮した運転維持管理が重要である。

〔ゆ〕

有機炭素:
汚水水のタンパク質、炭水化物や微生物態などの有機物中の炭素のことで、TOCと同じことである。

(「浄化槽の構造基準・同解説」(一財)日本建築センターより引用)

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