防災公園、避難所などの計画の留意点としては、災害時に利用する施設であるので、停電、断水に配慮したシステム設計とする必要があります。
しかし、防災公園や避難所などに設置する浄化槽の規模は概ね大型となるので、ばっ気式の浄化槽が消費する電気容量は決して少なくはありません。しかも、三相200Vの電源を必要とする場合がほとんどで、非常用電源の計画は容易ではありません。
三相200Vの電源を供給できる非常用発電機が設置できる場合は別として、大型の浄化槽を稼働させる電力を太陽光発電・蓄電システムで賄う設計は規模が過大になりすぎ、コストに見合う効果が得にくい設計になりがちです。
コストの問題はありますが、やはりトイレの問題は重要です。
地震の多い我が国では10年サイクル程で大規模な地震が発生し、そのたびに避難所などにおけるトイレの問題が顕著化してきました(詳しくはこちらへ:兵庫県「避難所等におけるトイレ対策の手引き」)。
現時点の一番の関心事は東南海地震、関東地方の首都圏直下地震となりますが、都市部ほどトイレの問題が深刻なのは明白です。
大規模な地震が発生した場合、断水、停電が発生し、鉄道などの交通期間は麻痺し、自動車による交通インフラもダメージを受ける可能性が考えられます。
都市部の汚水処理は主に下水道が支えており、大都市ではほとんどの住民が下水道を利用してます。
しかし、地震による断水、下水管路の損傷などによりトイレが使用できない状態になれば、どのような事態になるでしょうか?
トイレの水が流れません。マンションなどで生活している人などはトイレが流せないと数時間で混乱に陥るでしょう。
しかも都市部ほど水道水以外の水の確保は困難です。
人間は1日に8回程度トイレを利用すると言われているので、排せつの生理を我慢できるものではありません。
よって、断水の復旧や仮設トイレの設置を数日待つことなど事実上不可能であり、避難した先にいつもと変わらぬ水洗便所があったとしたら、こんなに有難い事はないと思います。
それを実現するのが、ソフィールの循環利用です。
ソフィールは循環利用ができ、消費電力がごく僅かであるので、非常用発電機による稼働や、太陽光・蓄電システムによる比較的小規模なシステム構築が可能です。
災害時に女性、お子様、高齢者などがトイレ問題で苦しむことがないように、少しでもお役に立ちたいと、我々は考えてます。
防災公園や避難所などのトイレを考えた場合、ソフィールの循環システムに太陽光発電・蓄電システムを併設しておけば、災害時に停電、断水しても安心です。
水洗トイレは機能し、トイレの照明も通常通りです。また、防災公園や避難所などでは、トイレ照明やソフィールで使用する電気に加えて、余剰電力を携帯電話の充電や防災無線、非常用の電化製品などに供給できす。
(パース作成:H.O.C株式会社)
防災公園におけるソフィールの事例はこちら!(ながとスポーツ公園:山口県長門市)
トイレの手洗い水や非常用の雑用水などを確保する必要がある場合は、雨水利用システムを提案します(詳しくはこちらへ)。